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5/0/0/4/導星熱振三
今までは特に目立つところのなかった少年。
今回の戦闘祭で活躍してモテモテになりたいと思っている。
とりあえず少しでも印象に残るように前日に髪を染めてきた。
ビルドだって使う気はない(印象が薄くなるので)。
(オレはこれを機に変わるんだ!変わってやるんだ!
だから震えるな体!止まるな足!
ヤバいと思った時こそ不敵に笑え!うおおおおっ!)
10面ダイス
5/0/1/5/護熱全振三重導星
燈矢は舞い上がっていた。
ちょっと印象に残る程度の活躍ができればいいや、くらいにしか考えていなかった彼からしてみれば決勝戦進出という結果は正直なところ想定外であった。
開会式のアリスの演説を思い出す。
『わたしたちはただ、動きたいだけなのに。生きたいだけなのに。息をしたいだけなのに! あるべきように駆動したいだけなのに!』
―――そう。始めはただ、モテたかった。女の子にちやほやされて生きたいだけだった。息をするように女の子と付き合いたいだけだった!あるべきようなイケメンでありたいだけだった!
しかし。
今や燈矢は舞い上がっていた。勝利の興奮と決勝戦の緊張で正常な判断力を失っていた。当初の目的と目前の対戦相手が重なり、混ざり合ってしまっていた。
『でも残念、それが出来るのは強い人だけなんですけどね!』
―――オレは強い。少なくとも今日のオレは誰よりも強かった!出来る!きっと出来る!
「…そうだ!この戦いに勝ったら!仙王寺に告白しよう!
オレが勝利したらば、きっとあいつもオレの強さに惚れるに違いない!
シンガブロッダさんも確か『勝者は敗者を好きにできる』的なことを言ってたし!
うん!完璧なプラン!」
燈矢は仙王寺戯曲に思い人がいるという噂があること、そしてまたこの流れが一般に死亡フラグと呼ばれることを知らなかった。臆病だが単純な彼にとってこのことは幸せだったのか、不幸だったのか。
10面ダイス
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