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先行剣、先行剣、黙祷剣、黙祷剣、黙祷剣、黙祷剣、反響剣、泡溢剣
スローモーション。
よどみ先生の振りかざした右手のもやが、剣の形を取る。
細めた目がゆっくり、ゆっくりと見開く。
私は後ろを見た。
(交換としてはまるで割に合わないクソブレードだ……が、生贄さえ積めば―――)
鯛良先生の必死な顔がふとよぎった。
挫折感と絶望が、走馬灯を見せたわけじゃなかった。
その為の戦い方を練り上げるための時間が必要だった。
集中して試濁を行いはじめるや、
頭の奥がぼんやりと暖かくなった。
すると私にはより先生の動きがゆっくりに感じられた。
鼓動がいつにも増して大きく聴こえるだけで、
私の思考は恐ろしいほど冷え切っていた。
体感一時間ほどすると、ようやくこの血濡れの武器に頼らない、
みんなを守れる構成を得た。
安堵し、一気にリリースバックする。
手から死技野さんに使った刀は失われ、丸腰になっていた。
「先生」
よどみ先生は再び冷ややかに目を薄め、私を睨む。
「私がどれだけを殺せるのか、と言いましたね」
たゆみ先生と鯛良先生を見やる。
たゆみ先生には、今まで沢山愛情を貰ったと思う。
鯛良先生も殴りはしたけれど、芯が強くて頼りになる先生だった。
刀身だけの剣を前に突き出すと、私はそれを折ってみせた。
「圧し潰すべき策はもうありません。
―――これから先、私が人を殺すのは、あなただけです」
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本キャラクターは作者の意向により二次創作が禁じられています。
25/5/0/8
先行剣、導来剣0、魔封剣、黙祷剣、胎胎剣、剣戟剣、剣戟剣、加速剣、加熱剣、舞踏剣、魔封剣、押分剣
教師。
意識内で常時鳴り響いている不協和音を楽しんでいる。視界は澱み、濁り、腐臭に満ちており美醜の区別がつかずどんなものにも嫌悪を抱くことは無い。とめどなく溢れる感情の濁流と、混沌に満ちた認識の中で彼女が快感と共に唯一拾えるシグナルは、他人の言葉や身振りや行動から読み取れる、精神の固有振動パターンの、平均値からの距離である。歪さである。
アリスが自分に向ける憎しみが、一過性の愉悦しかもたらさないことは分かっている。その奥にある芯の強い魂の絢爛豪華な崩壊は、やはり、拠り所にしている希望すべてを折らねば見ることは叶わないだろう。
それを愛だと説いても通じないのは理解している。無駄なことはしない。
ポーン
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